村瀬彰吾がつづる新選組話題を含む日記&エッセイ。

イタリア紀行――2

期待していなかったヴェローナ、中世のいい町並みだった。

前回はミラノについてふれたが、一箇所、遊びに出たのを忘れていた。
ミラノから北へ約1時間ほどで「コモ湖」という湖がある。そこへ行った。ここはヨーロッパで最も深い湖で、水の色もあたりの景観も一際美しい。
実際、相当昔から避暑地として人気があったらしく、ヨーロッパの名だたる貴族の別荘が湖畔に佇んでいる。イタリアの独裁者ムッソリーニの別荘をはじめ、元アメリカ大統領クリントン、イタリアの女優といえば誰デモが思い出すソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ、歌手のミルバなど、確かにすごい人たちだ。
コモ湖の湖畔

後は、財を成した実業家のものなどで、目を見張る。

この湖に行ったことはいいのだが、唯、添乗員の対応やこのN旅行社のツアーのあり方に疑問を持った。ツアーの予定には、この湖にいくことが明記してあるから、行ってから行動の予定があるのかと思ったら、何にも予定がないからボートに乗ろうというのだ。そして、その代金が一人12ユーロで全員が乗ることが条件だという。一人でも欠けてはダメだという。12ユーロは約1800円で21人だから合計37800円になる。これをボートの運転手に払って、約1時間ほど湖を散策してもらった。いい収入だ。
行くバスの中で、誰が行くとか行かないとかのやり取りがあって、結局全員が参加することになったから目出度いのだが、行かないという人が出たらどうするんだろう。こんなの、何故、最初の参加費に入れておかなかったのだろう。

すこしでも参加費用を安くするために、このようなことをしたのかもしれない。おそらくライバルの旅行社との比較で、少しでも割安感を出すためなのだろうが、実際にそうされると印象が悪くなる。これは、泊まったホテルとレストランのグレードでも、はっきりと違いが現れた。
今晩は、ヴェローナとヴェネチアを紹介するつもりだが、もう少し僕の愚痴に付き合って欲しい。

この旅行に行く前に、keikoさんからコメントをいただいたが、イタリア料理についてだ。飯つきのツアーに参加して楽だったのだが、失敗した。
おいしい料理にありつくには、もう少し値の張った企画に参加する必要があったのかもしれない。
ほんとのところ、こちらで(東京)食べたイタリア料理よりもうまかった料理は一つもなかった。
ピザにしてもパスタにしても、その他豚肉や牛肉、魚類なども。わすかに、8日目の最終日にローマで、皆で食べに行った店が美味しかった。これは当たり前だ。ツアーの企画に入っていない店で、自主的に訪れた店だったからだ。値段も35ユーロだったから日本円にすれば5000円以上。

最近、ここ日野でもイタリア料理が人気がある。店が徐々に増えているのだ。今、電話帳を見てみたら、日野市内に9店あった。ちなみにフランス料理店は3件しかない。お隣の八王子も見てみた。あそこは町が大きいから流石に多く、イタが27店でフラが9店だった。いずれもイタがフラを圧倒している。
なんだか、この間のサッカーみたい。
そして、フランス料理よりも大概料金が安く、5000円もしないでコースが味わえる。そして日本人の口によくあう。多分、調べたわけではないが、日本中でイタリア料理店は増加傾向にあるんじゃないかな。

イタリアに行って、どこの都市に行っても観光客の多いのに辟易するが、(こういっちゃ自分の居場所もないが)日本人がとても多い。
でも、ハワイみたいではない。
なぜなら、意外とアメリカ人やドイツ人など西洋人が多いからである。まあ、カトリックの信者が多いのだから、当たり前か。
それ以外に、やはりアノ世界遺産の宝庫だから、どこの国の人だってまずはイタリアへ行こうってことになる。今回、中国人が多かったのにはびっくりした。そこまで中国経済が発展を遂げているのか。皆が裕福になったというより、貧富の差が広がっているような気がするがーーー。
ホテルで、何回か「ユー、チャイニーズ?」などと、声をかけられた。

あそこ(イタリア)へは、もう1回、行かなきゃだめなような気がしている。
今度は、うまいもの絶対食うぞ、と。
でも、食うためだけではない。
あの素敵な遺産群を、この次はもっとゆっくり見たいからだ。冬なら、観光客が少ないらしい。

ミラノでは、小牛のカツレツが有名で日本でもよく紹介されている。だから、期待していたのだが、食後に胸焼けして仕方なかった。日本では、かつといえば「カラッ」と揚げるのが当たり前で、あんなべとべとしたカツなんて絶対ない。それに、揚げるのではなくてきっと、少ない油で炒める感じじゃないかな。だから、やたら脂っこい。それにリゾットというものが出たが、これも脂くさくて芯があってダメだ。きっと3流4流の店だったのだろう。だって、ミラノでは昼飯も夜飯も、レストラン内に我々以外お客が全くいなかった。
そういう店に連れて行かれるんだから、殆んど拷問状態、選べない。でも、同行の一行は結構我慢強い人たちが多く、「おいしい、おいしい」と連発していた。本音じゃないのだろう、礼儀としていっているのだ。
大金払って、この際、礼儀って必要なの?と、聞きたくなった。あるカップルはお互いに確かめ合っていた。「これで仕様がないわよね。安いんだから」って。
(おいおい、一人30万円以上払っているんだぞ、安いのか)って、口を挟みたかったが、我慢した。

その上、どこのホテルでも、朝飯はバイキングなのだが、野菜というものが一切ないのだ。ズートなかったから、イタリアのホテルは出さない習慣なのだろう。それとも、僕らのツアーだけがないところばっかしだったのか。
誰か、オセーテくれ。
愚痴は、このあたりまでにしよう。

さて、9月21日はミラノを出て、バスはヴェローナに向かった。
ミラノはイタリア北部にあって、殆んどスイスに近い。先ほどのコモは、更に北でスイスと接している。ヴェローナは東へ高速を約2時間ほど走る。さらに1時間走れば、東海岸に出てそこがアドリア海に面したヴェネチアだ。

まずはヴェローナだが、ここは、ホント、儲けた。
ゼーンゼン期待していなかったのだが、世の中にこんないい街が存在しているのかと思ったほど、しっとり落ち着いていて、中世の街そのままなのだ。おとぎの国にいるようで、夢見心地の中にいるようなロマンチックな趣である。
ヴェローナの町並み

あのロミオとジュリエットの舞台になった街だから、成るほどと判るような気はするが、それにしてもジュリエッタの家は、見学客でごった返していた。
出窓と私

西洋の若い女性が多かった。中には、仮面をつけているのも居て、完全に情況にはいっている。
アノ話、シェイクスピアがオリジナルなのかと思っていたら、昔から、ヴェローナにはそういうお話が伝わっているそうだ。

ここには、ローマにあるような円形劇場が存在する。
ヴェローナの円形劇場

「アレーナ」というそうな。アリーナの語源かもね。
ここではいまだに、毎年豪華なオペラが上演されている。紀元1世紀に建設された建物で、いまだに若干の手入れをして上演されていることが驚き以外なにもない。
ここは、とにかく街が美しい。街全体が世界遺産らしいが、なるほどと思う。日本で言えばどこだろう。僕が行ったことのある、う~ん、萩とか津和野、高山とか、角館とかか。
京都じゃなくて、つまり小京都。
ところで、京都には、都市計画ってものがない。あっても街全体が遺産になるような計画性は全く感じられない。あってほしかった。
思い出した。
3年前に、栗塚さんと“幾松”に行ったとき、大女将と栗塚さんが二人で嘆いていた。「京都には街づくりに計画性がない」と。なにやら、三条と四条の間にもう一つ橋を作る計画が以前からあって、フランスのイメージにするとかしないとかで議論がまとまらないようなことを行っていた記憶がある。
また、新選組同好会の横田氏もおっしゃっていた。市も府も、新選組関係の遺跡には冷たく、ちっとも標識らしいものを立ててくれないから、壬生に自分たちで作ったといっていた。

話がそれた。
イタリアには、とにかく世界遺産が多くて、世界中でおそらく数は、公平に言って一番多いのでは。
だから、このヴェローナのような夢のような世界遺産の町がほかにも存在している。フィレンツェに程近いシエナとかサン・ジミニャーノ、ラヴェンナなど、数えたらきりがないほどだ。
そういう意味でも、もう1回は最低行きたいね。

何故、行きたがるんだろう。
そもそも、もともと、僕はそんなに考古学的な関心があるわけでもないのだが、イタリアに限らず日本の古い町並みの中に居るときは、浸っているとなんとなく心地よい。
人間にはそもそも、昔の人、先祖たちの生活、風俗的なものを確かめたい、触れたい、みたい、体験したいというような欲求があるのかもしれない。そして、中世や古代の人たちが意外にも科学的な根拠に基づいた慣習をもっていたり、現代よりももっと合理的な生活を送っていたり、自然と融和して環境を大事にしていたことに驚いたりする。

だが、褒めてばかりはいられない。
あらを探したわけではないが、いけないことも多い。
その代表が、「車」だ。
あそこの国は、フィアットやフェラーリなど、世界中のマニアから羨望されている高級スポーツカーが存在している。それはそれでいいのだが、とにかく数が多すぎる。ミラノから高速を走ってヴェローナの街へ入るときも、渋滞していてなかなか進まなかった。
ヴェローナ郊外の渋滞模様

このことは何も、ヴェローナばかりでなくどこへ行っても渋滞が当たり前だった。この国は鉄道網が発展していないのだ。どうしてだか知らない。
そこいらじゅうが遺跡だから、うかつには掘れないという理由で地下鉄が出来にくいのはわかるが、路面電車はもう少しあってもいいだろう。その上、駐車違反というものがないから、街中、道路という道路、ビッシリと車が止まっている。日本じゃ考えられないことだ。
渋滞が当たり前だから、当然、排気ガスによる様々な弊害が起こっている。街が汚くなる。その代表がナポリ。ミラノの大聖堂も修復していたが、あれは数年に一度、外側の排気ガスによる汚れを落とすためのものだと、ガイドが言っていた。
後で書こうと思ったが、今になってしまった。とにかくナポリという街は「汚い」。『ナポリを見て死ね』と誰言ったか知らないが、全く見る必要もないといいたいほど、街が汚れている。
これは、後でゆっくり書こう。

今日は、ヴェネチアまで書くつもりでいたが、脱線が多くていけなかった。次回。
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コメント
行く前に、諸先生方のアドヴァイスもらっておけばーーー
絵美子さん、keikoさん、いつも暖かいご助言ありがとう。
タイトルのように、聞いてから行けばよかった。
でも、今回は、ツアーだから自由に行動はできないし、仕方ないですね。
良い経験をしました。

ようやく本日辺りから(5日)普通に戻ってきましたが、僕は時差に弱いようです。
昨日辺りまで、夜中に目がさえてしまって昼間が眠い日が続いていました。

ところで、新選組歴史館に来たことのある人は、何人かは近くのイタ料理店『ラ・パラティーノ』にいらしたことあるかもしれませんね。
この店の名も、ローマに行ってその名の由来がわかりました。あなた方は、既に後存知だったかもしれませんね。
パラティーノの丘ってところがあって、ローマでも最も古く開けたところらしい。とても、古い遺跡がありました。

実は、あそこの店のマスターと気があって、以前から、僕はライヴをやっているのです。ちょっと狭いのですが、そこは気分を出して、押さえ気味にT.Saxを吹いています。
来週の金曜日13日の夜も、やりますよ。最近、映画音楽なぞ、取り入れてレパートリーにしています。
もし、お時間が許せば、いらしてね。

これは、改めて、ブログの方でも、公表します。

今、次の報告を書いています。又、コメントくださいね。

村瀬彰吾
2006/10/05(木) 14:12 | URL | 村瀬彰吾 #VvKxtd/k[ コメントの編集]
絶対にフリーをお薦めします
旅は「自由」でなきゃいけません!

私も初めてイタリアに行った時に感じて調べたことがあるのですが、ヨーロッパは習慣的に生野菜を食べる習慣がなかったらしいです。
温野菜が普通だとか・・・。
本当か嘘か知りませんが「生野菜を食べると、心の中にエンプティーが入ってきて、憂鬱な気分になる」と言われていたなんて説もありました。
アメリカの食文化が入ってきて、最近では生野菜を食べるようになってきたそうです。
アメリカ資本のホテルに泊まると、朝食バイキングにも生野菜がついてきますよ。
2006/10/04(水) 08:24 | URL | 絵美子 #-[ コメントの編集]
残念ながらツアーご飯というのは、そこそこのグレードのツアーでも決して美味しくないと思います。
美味しいもの食べようと思ったら、ツアー飯捨ててでも自分たちで食べにいったほうが正解です。
あああ!この大切なアドバイスを出発前にしてさしあげられなかったことが残念でなりません!

ということでぜひリベンジしてください。イタリア。
次はフリーで行かれることをお奨めします。1回行っておけばツアーじゃなくても大丈夫!

ちなみにホテルの朝食。私はせいぜい3星くらいのホテルにしか泊まらないので、朝食はコルネット(イタリア風クロワッサン。中にチョコクリームとかあんずジャムとか入ってることが多い)、ヨーグルト、フルーツ(自分で剥く、とか多い)、チーズ、ハム、以上おわり。みたいのがほとんどです。
サラダとかはみたことないかも。
超高級ホテル5星クラスは知りませんが。


2006/10/04(水) 00:46 | URL | keiko #3hjG33lw[ コメントの編集]
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村瀬執筆 時代小説
プロフィール

村瀬彰吾

  • Author:村瀬彰吾
  • 2004年大河ドラマ「新選組!」の決定以来、新選組特命主幹、日野市立新選組のふるさと歴史館館長を経て芸術文化担当として歴史に触れる毎日の生活を送っている村瀬彰吾のブログへようこそ!
    日野市在住。2006年に小説「人間 土方歳三」を出版しました。小説の詳しい情報や通販はH Pに。
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