村瀬彰吾がつづる新選組話題を含む日記&エッセイ。

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ド演歌!!瀬川瑛子『命くれない』

ーーー最近音楽づいてきたーーー

明日、24日に、一つ演奏を頼まれている。
多摩地区にある大きなホテルで、フルバンドでの演奏である。
昨年秋に財務大臣表彰というのを受けられた方がいて、その栄誉を祝して盛大に祝賀会を開催するというもので、列席者は300人を越えるという。
この表彰は、毎年秋に、皇居内で天皇陛下に拝謁して行なわれるものらしく、大変厳(おごそ)かなものだと知った。
叙勲にあやかったO氏とは以前から親しくしていたので、フルバンドの演奏を頼まれたのだった。

このフルバンドというのは、ジャズの編成でも大きなもので、最低17人は必要としている。
最近では、経費節減で、どこのテレビ局も《歌番組》で生のバンドを入れるということがなくなってしまったが、以前は、必ず歌手の後ろにフルバンド編成の演奏者が伴奏している姿が見えた。
僕の記憶するところで、ざっとバンド名を挙げると、
   原信夫とシャープスアンドフラッツ
   宮間利之とニューハード
   高橋達也と東京ユニオン
   ブルーコーツ
   小野満とスイングビーバーズ
   見砂タダアキと東京キューバンボーイズ
   有馬徹とノーチエクバーナ
などで、このほかにも勿論たくさんのフルバンが活躍していた。

印象深いのは、スマイリー小原とスカイライナーズ。
確か、フジテレビの『ザ・ヒットパレード』で、毎週後ろで演奏していた。
このスマイリー小原という人、実に目立っている指揮者で、常に踊っていたのである。バンドが演奏し、歌手が歌うのであるが、そのほか指揮者が踊るのである。それがまた見事で、いわゆる“のり”がいいのである。
今で言う、あのマツケンサンバの踊りを考えた人、よくテレビに出てくるあれ。あの踊りによく似てるんだが、あんなイヤラシイモノではない。
もっと品がいい、イカしていた。
今でも、あれやったら、格好いいんじゃないかな。
その上、声が男性的で、低音のすばらしい人だった。だから、後年歌も歌っていて、『ミスターベースマン』という曲を掛け合いで歌っていた。
この番組、レギュラーはザ・ピーナッツで、他にも当時活躍していたミッキー・カーティスや平尾正晃、中尾ミエ、伊東ゆかり、弘田三枝子など、挙げれば切りがないが、ロカビリー歌手やロック系の歌手も大勢出ていた。テレビが出始めの頃で、日本中、家族みんなで、毎週この番組は楽しみにしていたはずだ。
いわゆる、昭和30年代で、東京タワーの出来たての頃。東京オリンピックは昭和39年だから、その前の頃の話である。

今、その時代、テレビに出ていた人たちはどうしているんだろう。僕らの先輩の世代だから、団塊の人たち以上の年齢である。時々、ドラマの脇役で拝見することもあるがーーー。

おっと、バンドの話をしていたのだった。
現在では、こうしたプロのバンドは、NHKがたまに、夜8時から歌謡番組の中で生のフルバンドを入れているが、民放では殆んど見られなくなってしまった。民放では、歌番組があっても、バンドが後ろにいるのは、暮れのレコード大賞ぐらいか。その殆んどが、コンピューター処理の音なのである。
ついでに、色気のない話をしてしまうが、皆さんが歌っている「カラオケ」のあの音の殆んどは、コンピューターの音である。

NHKが主に使うプロの楽団は、大概、僕の記憶するところでは『三原綱木とニューブリード』である。この三原さんは昔グループサウンドで一世を風靡した人で、『ジャッキー吉川とブルーコメッツ』というグループでギターを担当していた人だ。
そう、あの、”ブルーシャトウ“というヒット曲を歌っていた人たち。
その三原氏は若い頃、ジャズを勉強していたから、後年その経験を生かして今は、ニューブリードのバンマス(バンドマスター)をやっている。

僕は、人間がひねくれているのか、テレビを見るとき、脇役を見ている習性がある。
野球なら、審判の動きとか、相撲なら行司とか、サッカーでも審判など。歌番組では後ろに陣取っているバンドとか、時代劇などでは悪役やロケの場所とか。
そういえば、最近お会いしていないが、俳優のあの栗塚旭さん。時々、テレビで拝見する。水戸黄門には良く出る。また、この間の正月番組でも出ていたし、暮には尾張の徳川宗春役で出ていた。
特に、時代劇で使うロケの場所は、そこへ行くのが大好きである。
また、話がそれるから、この話題は今度。

思うに、『三原綱木とニューブリード』というフルバン以外に、プロのバンドは存続していけない時代になってしまったのではないかと思う。
それだけ、日本という国は、芸能とか芸術とか文化のレベルが下がってしまったのではないだろうか。プロのミュージッシャンたちが、その仕事だけでは食っていけないのである。
ジャズだけのプレイでは、職がない。
だから、様々なことをこなさなければならない。最盛期の昭和30~40年代だって歌謡曲をやらないと存続できなかったらしい。でも、それで食っていけた。今は、音楽だけでは、何をやっても食えないのである。せいぜい、弟子を多くとって、教える程度か。
クラシックの演奏者たちは、もっと悲惨で、日本フィルという一流のオーケストラの団員たちですら一時期、生活保護を受けていた。今もそうであるかは知らないが、好転しているとは思えない。
すると、地方のオーケストラの団員たちは、どうやって生活しているんだろうと思う。
つまり、日本という国では、”チョウ“がつくほどの有名人にならない限り、芸術家は『食えない』のである。

我が国で、恐らく、唯一といってよいのだろうと思うが、生き残っているフルバンドが、『三原綱木とニューブリード』なのである。
時々、シャープスアンドフラッツが出てくることがあるが、あれは仕事が入った時に、臨時に集めた編成であって、常時そのメンバーで活動しているわけではない。

こうしたフルバンドの実情が背景にある中で、僕に演奏依頼が飛び込んできた。アマチュアのバンドだけれども、謝礼は出る。
でも、プロの楽団を使うよりははるかに安い。
僕は、最近はフルバンドの演奏はしていないので、過去、自分が25年間所属していたバンドに依頼したが、断られてしまった。
皆さん、サラリーマンで、午後3時に集合は出来ないという。最もだ。
でも、演奏をすると請合ってしまったので、何とか他のバンドを探さなければならなかった。東京都ビッグバンド連盟というのがあってそこの人たちとも親しいので、聞いてみたが、皆さん勤労者で無理だった。
こうなると、残るは学生バンドしかない。
僕の出身校の中央大学に『スウィングクリスタル』というビッグバンドがある。このバンドは、日本の学生バンドの草分け的な存在で、多くの優秀なプロのミュージッシャンを送り出しているし、僕の子供の頃から『大学ジャズバンド合戦』では毎年優勝していた記憶がある。芸能人では、あのクレイジーキャッツの谷啓もトロンボーン奏者としてここの出身である。

このバンドが受けてくれた。
早々、演奏曲目の話になったが、何せ、年配者の宴会である。あの曲をやれ、この演歌の伴奏をしろ、と注文が多い。
出来るだけ、リクエストを受けた。
お目出度い席なので、サービスに徹することにした。
しかし、演奏者は20歳前後の若者たちである。僕は、頭を抱えてしまっていた。
リクエストは次のようである。

  歌の伴奏として、
   雪国(吉幾三)
   命くれない(瀬川瑛子)
   昴(谷村新司)
  他に、演奏リクエストとして、
   学生時代(ぺギー葉山)
   琵琶湖就航の歌
   見上げてごらん夜の星を(坂本九)
   川の流れのように(美空ひばり)
  皆さんの斉唱として、
   ふるさと

このレパートリーを学生が、おいそれとできる訳がない。
先週、僕が指揮をして練習をした。場所は、中大の彼らの部室である。長時間やったが、出来上がらない。
当たり前である。
いまのメンバーって、女性が多い。
中学、高校と吹奏楽をしている80%以上が女たちである。あの『スウィングガールズ』という映画の出演者も女性だった。したがって、大学のバンドも女性が半分はいる。華やかで良いのだが、でも、演歌の伴奏をするとなると、大変な苦労が伴う。みなさん、ぜーんぜん知らないからだ。
聞いたことも、勿論、歌ったこともないという。
その子達に、テレビで見るプロの楽団と同じ音を出せと強要するのである。無理な話だが、何とか近い演奏までもって行かなければならない。
皮肉なことに、彼らはジャズは好きだから、そこそこの演奏はする。だけど、演歌はダメなのだ。でも、今回ばかりは、ジャズは下手でもいいから、演歌や歌謡曲は上手にやって欲しいのだ。

ド演歌!!   瀬川瑛子  『命くれない』

先週も、雪模様の中、土曜日に、彼らの部室で遅くまで練習をした。
ようやく、何とか様になってきた。
明日の本番、上手くいって欲しい。
結果の報告は、近日中に。
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コメント
絵美子様、今帰ってきました。
O氏の財務大臣賞受賞祝賀パーティーが、無事終わりました。
自分たちの演奏をMDに録音したので、聞いてみたのですが、中大は、兎に角「うまい」。
さすが、伝統のある『スウィング・クリスタル』でした。1stステージがジャズで、2ndが歌謡曲だったのですが、2部はともかく、最初のジャズは一緒に演奏していて、気持ちよかったです。この子達、まだ若いのに、なんでこんなに上手なんだろうと、感心しました。

だって、あの去年でしたっけ、ヒットした映画、『スウィング・ガールズ』に出てくる女の子たちと変わらないんですよ。
年恰好は。
でも、とってもレベルが高いのです。
グレン・ミラーものを中心にやったのですが、見事でした。
僕の方が、逆に感動です。

若し、近くの方で、彼らのコンサートにいける人は行って見てください。
よい演奏をしますよ。
2月に、レギュラーのコンサートがあるって言ってました。
今度、詳しい事は、ここでお知らせします。

今日のコンサートの演歌のトリを飾った女性は、あの井上源三郎の子孫の本家の長女の人ですよ。と言うより、源サンの兄の井上松五郎の子孫といった方が正確ですね。
あそこの資料館を訪れた人は大勢いると思うのですが、資料館の館長は長男ですが、本日、トリを飾ったのは、そのお姉さまで、歌った瀬川瑛子の”命くれない”はなかなかのものでした。

本日は、久しぶりで、良い気分を味わうことが出来ました。
2007/01/25(木) 00:13 | URL | 村瀬彰吾 #VvKxtd/k[ コメントの編集]
村瀬さんの苦笑いしながら頭を抱えている姿が目に浮かぶようです。
でも、やはり皆で音楽を作り上げていく作業は楽しいのではないですか?
私も高校時代は合唱部に所属していたので、その苦労と楽しさはわかります。
そして、「生の音」の素晴らしさも。
私が子供の頃は、まだ、テレビの音楽番組も必ず後ろにバンドが控えていました。
バンドブームとシンセサイザーの台頭から変わってしまったのかな…?
個人的に音楽に限らず、「電気がなきゃ動かないものにロマンはない」と思っているので(笑)、やはり人の力だけで奏でられる演奏に、より惹かれるものがあります。

最近、年とともに「演歌も悪くないなぁ」と思うようになってきました。
若い頃はひどく嫌悪していたものですが・・・。
NHKの歌謡番組を見ながら、しみじみしてしまう自分が可笑しいです。
2007/01/24(水) 11:00 | URL | 絵美子 #-[ コメントの編集]
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村瀬執筆 時代小説
プロフィール

村瀬彰吾

  • Author:村瀬彰吾
  • 2004年大河ドラマ「新選組!」の決定以来、新選組特命主幹、日野市立新選組のふるさと歴史館館長を経て芸術文化担当として歴史に触れる毎日の生活を送っている村瀬彰吾のブログへようこそ!
    日野市在住。2006年に小説「人間 土方歳三」を出版しました。小説の詳しい情報や通販はH Pに。
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