村瀬彰吾がつづる新選組話題を含む日記&エッセイ。

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“武士の情け”と”第九“

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再び、ナガーく間隔をあけてしまった。
僕にとっては、久しぶりのブログである。
何年かの間、週に1回は必ず書こうと心に決めて、ズーと書いてきたつもりだが、ここへきてサボりぐせが付いてしまった。こういうものは、一度遠のくとつい億劫になりがちである。
すると、今まで読んでくれた人たちも遠のいてしまうから、ダブルでよくない。だからあせっていたのだが、ようやく筆をとるタイミングが出来た。

自分の仕事が暮れの「第九」を成功させることなので、最近、焦りが出てきて、年甲斐もなくパニクっていたのだ。
まあ、それもそのはずで、今回の「第九」はとにかくソリストたちが豪華版過ぎるほど贅沢で、それに引き換え、合唱団は市民公募である。
このアンバランスをどう解決するのか、ずっと悩んできていた。
過去、2~30回も歌った経験のある人もいるが、全くの初めてという人もいる。第九が初めてと言うのならまだわかるが、合唱も初めてと言う年配の男性もいるのだ。本人にしてみれば、自己の長い間の夢だったのだろう。とうとう歌うチャンスが訪れたのだ。
日野市が主催で、一般公募したのだから、どんな人たちが来てもいいのだが、でも、入場料を取って芸術作品として聞いてもらうには、それなりのレベルには仕上げなければならない。ここへ来てようやく、それのめどが付いてきたのだ。
今、ほっと安堵している。

ところで、日野市が主催してこういう大事業を行なうとなると、新聞雑誌や地元のTV局なぞからの取材も多くなる。チケットの販売も10月5日から売り出したのだが、その販売促進で様々メディアに働きかけもした。おかげざまで、今現在(11月15日)殆んどチケットは売り切れ状態である。まだ本番まで一月以上あるのに、入場券がないと言うのも逆に辛い。問合せが多くて、そのたびにお断りをしなければならないからだ。今日も、七生公会堂に買いに来たお客様が、チケットが売り切れていて怒っていた。市民会館に買いに来れば、まだ残りがあるのだが、行くのに不便だと言う。

そういえば、この間、或る雑誌に第九に寄せてある短い文を書いた。それを最後にのせることにする。

我国で最初にベートーベンの「第九」が演奏されたのは、大正6年(1917)6月10日だったらしい。演奏会場は、四国徳島は鳴門から西へ10キロほどの板東というところにある”霊山寺“であったが、ここは、四国八十八箇所第一番霊場で、弘法大師が、ここを第一番の札所とした。

第一次世界大戦で日本は、青島(チンタオ)でドイツ兵約5,000人を捕虜にし、そのうち939人が板東俘虜収容所に収監されていたのだが、ここの捕虜たちは、実に自由で解放的な生活を謳歌することが出来たといわれている。
捕虜の中には、大工がおり指物師もいた。肉屋がいてパン屋もいたし、印刷屋もいれば酪農家もいたから、収容所の中にそれらの商店が立ち並んだ。近所の農家と兵士との交流が図られ、酪農技術指導を受けて乳牛が増え、質のよいチーズやバターが作られるようになった。菓子屋はパンの焼き方を習ったし、印刷家はドイツ式の進んだ技術を習うことが出来た。

捕虜に寛大なこのような施策は、当時の陸軍省は「甘い」と叱咤し、当然のごとく、改善命令が寄せられた。だが、所長の松江豊寿はこれらの命令に対して、自己の信念を押し通した。
「彼らは犯罪者ではない。祖国のために戦った愛国者だ。帰国するまでは、人道的に守ってやらねばならぬ」と。

現在、板東には石造りのドイツ橋やめがね橋が残っている。洪水に悩む板東の人々のために、ドイツ兵の捕虜たちが架けてやったものである。
松江はまた、軍楽隊あがりの捕虜に霊山寺での練習を許した。ここで、地元の青年たちと、日本で最初の「歓喜の歌」が響き渡った。

陸軍省から、「命令に背くか」と言われても、松江豊寿は一蹴した。
「武士の情けである」と。
松江は、会津藩士の息子であった。
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コメント
村瀬さま、本日は入場券が完売でGETできず観覧できません(残念)

練習を重ねてた第九、本日クリスマスイブの本番、成功を祈ります。オーケストラの生演奏と市民合唱団の競演楽しみでした。記録されたものを後日、鑑賞させて頂ければ幸いです。

この日の為に新選組関係がお預けだったようなので、新年からの文化活動と併せ新選組子孫関係の調査方宜しくお願いいたします。

日野宿本陣文書検討会では宝泉寺・大昌寺、大晦日の除夜の鐘を撞き、浅川初日の出、石田寺での土方歳三墓参から2008行事がスタートいたします。 2008も宜しくお願いいたします。
2007/12/24(月) 10:29 | URL | munn #HVDXY222[ コメントの編集]
先日何気なくNHKのBS放送にチャンネルを合わせたら
日本各都市を廻って
その町の芸達者(アマチュア)の方と
プロのオケが共演する番組が流れていました。
(番組名は忘れました)
私が見た時は丁度
60歳半ばの方が
モーツァルトのクラリネット協奏曲を
東フィルと演奏しているところでした。
私は咄嗟にこれは良い演奏だと思い聞き入ってしまいました。
たしかに技術的には素人の域を脱しない演奏でしたが、
その方の醸し出す音色は何とも言えぬ音色でした。
指揮者は円城寺さんだったと思いましたが、
後から涙がこぼれたと感想を述べていました。
きっとこの方の人生がこのような演奏となって
表現されたのでしょう。
それこそお金を出しても惜しくない演奏でした。
日野の第九の合唱に参加される方々も
技術的にはともかく
それぞれの人生を
第九に託して素晴らしい演奏(合唱)に
なることと思います。
皆々様のご健闘をお祈りいたします。
Karajan
2007/11/15(木) 08:28 | URL | Karajan #-[ コメントの編集]
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村瀬執筆 時代小説
プロフィール

村瀬彰吾

  • Author:村瀬彰吾
  • 2004年大河ドラマ「新選組!」の決定以来、新選組特命主幹、日野市立新選組のふるさと歴史館館長を経て芸術文化担当として歴史に触れる毎日の生活を送っている村瀬彰吾のブログへようこそ!
    日野市在住。2006年に小説「人間 土方歳三」を出版しました。小説の詳しい情報や通販はH Pに。
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    村瀬へのメールはこちら






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