村瀬彰吾がつづる新選組話題を含む日記&エッセイ。

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相撲道と武士道―――1

昨今のニュースで、日本相撲協会の武蔵川理事長が高砂親方に対して、朝青龍の言動について注意したということが話題になっている。
先日の初場所の優勝決定戦で、勝ったあと、ガッツポーズをしたことが原因らしい。

あの人(横綱)の言動については今に始まったことじゃなくて、ここのところ相撲界にとってはマイナスイメージで話題になってきていた。

でも、ず~と、一人横綱できていたし、人気低迷の相撲を彼が一人で背負ってきていた実績から、横綱審議会からお叱りを受けようとも、世間から顰蹙を買おうとも、相撲協会は彼に頼ってきたのだろう。
しかしようやく、白鵬という強い横綱が誕生して二人になり、東西のバランスも取れて正常な形になりつつあったのだが、またまた、朝青龍は問題を起こした。

僕は、幼い頃からテレビで相撲を観戦してきた。
昭和35年頃からだが、横綱では鏡里、吉葉山、千代の山、大関では朝潮、大内山などがいて、次の世代として栃錦や若乃花が出てきた。
あの、相撲の神様とも言うべき双葉山に匹敵する大鵬が出現したのは、その後である。
あの頃は、スポーツ界のヒーローたちが直ちに映画の主演に出てくる時代で、「力道山物語」や「千代の山物語」「若乃花物語」なんていう映画を、近所の映画館に見に行った記憶もある。「鉄腕稲尾物語」なんてのも見た。

僕の、力士に対する印象と言うのは、テレビのインタビューを見ていても、とにかくしゃべらないと言う感じを持っている。
アナウンサーの如何なる質問にも、「ハー」とか、「へー」とか「ゴッツアンデス」とかしか言わないと言うように教えられてきていたのだろうが、とにかく余計なことをしゃべらないのが大相撲の力士なのだ。

ところが、近年、変わってきていて、よくおしゃべりする力士が多くなってきた。トラディッショナルな相撲関係者には苦々しいことなのかもしれないが、お相撲さんとファンやテレビ桟敷で見ている観客たちとの距離が近くなってきた。
それは、親近感ができて、それでよいと思うが。

ただ、日本に伝統として残ってきている相撲道を無視する、踏みにじる朝青龍のああした言動が何故改まらないのだろう。いくら注意しても、その時は体裁をつくろうが、全く改心している風には見えない。
『日本の相撲が、モンゴルに馬鹿にされている』、としか思えない。
礼儀も労りもいらない、とにかく、強きゃいいんだ、と言う。

朝青龍は、このまま行くと、優勝回数からして歴史に残る大横綱になるだろう。
果たして、そんなに強い力士だったのだろうか。
僕が、この50年間見てきた相撲経験からして、あの程度では、確かに強いには違いないが、大横綱までは行かない。

だって、大鵬のときの柏戸や、栃錦のときの若乃花や、貴乃花のときの曙のようなライバルがいないし、何せ大関陣がだらしがなくて、横綱を狙うような力士は一人もいなくて、むしろ角番大関ばかりで、強い人が誰もいないのだ。
だから、余計に、朝青龍が強く見えるだけのことで、運が良かったとしか言いようがない。
若しはいけないのだが、仮に同時代に、貴乃花や曙がいたら、あんなに彼は優勝できたのだろうか。

僕は、ここ一連、メディアの対応に疑問を感じるのだ。
報道に、正確さを欠いている。
この初場所で優勝したが、あれだって、優勝決定戦で勝ったからで、本割りや15日間の相撲を冷静に見ていれば、白鵬のほうが断然強いに決まっているのだが、気合とか気力とかが勝っていたぶん、朝青龍が優勝した。
むしろ、魁皇や琴欧州など大関以下の連中が、彼の気迫にだらしなく負けて優勝させたと見たい。
白鵬が優勝していれば、これほど朝青龍がちやほやされることはなかったはずだ。
むしろ、批判か。
決定戦一番勝っただけで、騒ぎすぎなのである。

それと、たまたま、初場所で、タイミングが良かった。
この時期、毎年、スポーツに関する記事が少なくて、スポーツ新聞の一面に何を持ってくるのか、内容に苦労しているのがわかる。
だから、ことさら、朝青龍は強いだの、白鵬じゃ役者不足だとか、やっぱり彼じゃなくては相撲はだめだとか、相撲界の救世主のような扱いをする。
時には、スポーツ以外の芸能関係が一面にくることもある。
新聞を売るためには、仕方ないのかも。
僕的には、翌日月曜日のスポーツ紙のトップは、マラソンの渋井にして欲しかったのだがーーー。

何でこんなことになってしまったのか。多分、相撲人気が落ちて、お客さんが減って、テレビの視聴率も5~6%台にまで落ち込んで、そのタイミングで若い新弟子も激減して、外国人力士に頼らざるを得なかったことが重なって、とにかく、朝青龍にお願いするしかなかった事情によるのだろう。

確かに、それは成功していて、この間の千秋楽は視聴率30%を越えたらしい。
デモ、それは、朝青龍が人気があってみているのではなくて、あの「やんちゃ振り」を見たいだけのことだと思っている。
果たして、展開がどうなるのかっていう関心だけなのだ。
だから、お客さんは朝青龍が負けて、一斉に『座布団を投げたい』のだったが、デモ、それができなくて、消化不良だったのだ。

でも、あのガッツポーズ問題や帰国問題で、またまた新聞は朝青龍をたたくだろう。
そうした意味では、彼もまた、日本のマスメディアの被害者だ。

本当は、ここで、武士道や相撲道について書きたかった。
そもそも、「相撲道」って言葉が歴史的にどういう風に存在しているかが、僕にはよくわからない。
それはきっと、武士道の礼儀作法から由来しているものだと思いたい。
本来は、神事としての相撲のほうが武士の出現よりは遥かに古いのだろうが、現代に生きる僕らには武士道がお手本なのか。

次回、『武士道』について、新渡戸稲造や西郷さんや内村鑑三などのことを思いながら考えて見たい。
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コメント
ごっちゃン、いやあ懐かしい
本当に久しぶり。

ココは、新選組のブログなのだけれど、どうしてもそれだけではね。
だから、幕末だったり江戸文化だったり、ジャズだったりなのですが、最近、
今の大河ドラマの直江兼続にはまっています。

大河は見ていないのですが(相変わらず、ひねくれていますが)、
これをキッカケに、お勉強しているんです。

スルト、意外や、これが素晴しい人物でして、既にほれ込んでいます。
ついでに、アニメやパチンコで人気沸騰の前田慶次郎。
この人も実に興味深い人物です。
いずれも、北陸から東北の人たちですね。

おっと、相撲の話。
僕は、実は、そんなに拘っているわけではないのですが、
あまりにマスコミが騒ぐので、ツイ書いてしまった。

でも、やっぱ、朝青龍はダメです。
敗者に対するいたわりと言うものが、全く感じられない。
横綱と言うのは、ただ強いだけではダメなんです。

「らしさ」が必要なんです。
歴代、それなりに感じられてきました。
中には、ようやっと勝っている横綱もいましたが、それでも、
勝ったあとに勝ち誇っている人は、かつていなかったと思います。

朝さんは、ダメを押すように、勝ったあとも更に追い討ちをかけると
きもありますね。
それが、ハルカに格下の相手で、勝って当たり前の力士に対しても。
ああゆう態度が、「らしくない」のです。

それに、あの人、最後のしきりに入る前には必ず思い切り腕を天に突き
出して闘志をむき出しにします。
あんなにしなきゃ勝てないようじゃ、横綱らしくない。
横綱は、内に秘めていなければならないのです。
苦しいのですが、
それが横綱に備わっていなければならない『品格』だと考えます。

これからでも遅くない。
そのような横綱になって欲しい。
それでこそ、歴史に残る名横綱なんです。
2009/02/07(土) 00:49 | URL | murase #VvKxtd/k[ コメントの編集]
ものすごくお久しぶりです。
ご無沙汰していたのは、いろいろあったんですが、そんなことはどうでもいいですね。でもブログは読んでいましたよ~。仕事の合間だったのでコメントできず・・・

さて朝青龍については、ヒールだなあって思います。私は子供のころ祖母の影響でよく大相撲見ていたのですが、強いヒールといえば北ノ湖。本当に憎らしかった!!でもそう言われてみれば貴乃花というヒーロー?がいましたねぇ。他にも強い人がいっぱい。今はパッとする力士がいないなぁ。白鵬は大鵬みたいでいいですけどね。(私は現役時代みてませんが・・・)
ガッツポーズに関しては、そんなに悪いことなのかなぁと思っていました。勝つか負けるか、勝ってお金もらっているプロなのだからいわゆる崖っぷちで勝てた、やった、よかったって気持ちが出たことはそんなに駄目なのかな?まぁその後の言動行動はむむむって感じでしたけどね。
でもうちは下の娘が中学に入って剣道始めたのですが、剣道は勝ってガッツポーズらしきことしたら1本が取り消しになるそうです。剣道は武道であって勝ち負けではないとか・・・。柔道はすでに武道ではなくスポーツになってしまったので、オリンピックでもガッツポーズの嵐ですよね。なんだかいろいろ難しいです。わかるような気もするのですが。
次回の武士道楽しみにしています。またお邪魔させてください。
2009/02/06(金) 18:56 | URL | ごっちゃん #mQop/nM.[ コメントの編集]
大麻問題
僕が、若麒麟の大麻問題に触れていないのは、単純なことで、あの原稿を書き終えてから、この報道があったから。

そこで、大麻問題。
でも、これ、相撲協会だけのことででしょうか。
だって、もうzu~to,何十年も前から大きな社会問題だし、ロック系のミュージッシャンをはじめ芸能人、またその息子など、切りがないほど、世間をにぎわしてきた。

それに、さっきのニュースでは、あの北京オリンピックで8つの金メダルを取って話題になったアメリカのフェルプス選手が、これは、大麻吸引中の写真が新聞に掲載されるという衝撃的な報道がなされた。

この件について、正直僕は、自信のあるコメントが書けないでいる。
どのように解釈するべきなのか、躊躇している。
アメリカでは、大麻を使用したからって逮捕はされない。多くの若者たちが肯定的だし、半数近くの彼らが、経験があると言うのだ。

日本では、法で罰せられる。
僕は、先のブログで日本のメディアのあり方に疑問があるような書き方をしてが、やはりこの辺にも問題があるように思う。
騒ぎすぎなのである。
相撲協会ばかりが槍玉に上がっているが、それは、攻める対象として取り上げやすいからか。
だって、マリファナとか大麻とかは、もともと暴力団の大きな資金源になっているものだし、随分と芸能界も汚染されてきていた。もっと、すごくでかい問題なわけで、一相撲界のことではない。

なんか、年金問題と似ていて、社会保険庁の末端組織の社会保険事務所で、小さな犯罪を犯した人間を逮捕したり、罰して問題を収めてしまうような体質に似ているような気がして。
歴代の長官をはじめとした所謂『渡り鳥官僚』の責任を問わないで、下っ端の首を切って上手く逃げ切ると言うやつ。

今回の大麻事件も、本人への『解雇』だか『除名』だかで、事を収めようとしているが、こんなことでその本質は何も変わらない。
2009/02/03(火) 01:02 | URL | murase #VvKxtd/k[ コメントの編集]
ついでに大麻問題も語ってほしかったですね
朝青龍の品格問題よりよっぽど深刻だと思うのですが
あなた含め力士の犯罪行為より横綱の品格問題の方が
重要なちょっとズレた人が多いのには疑問を感じます
2009/02/02(月) 19:04 | URL | 通りすがり #-[ コメントの編集]
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村瀬執筆 時代小説
プロフィール

村瀬彰吾

  • Author:村瀬彰吾
  • 2004年大河ドラマ「新選組!」の決定以来、新選組特命主幹、日野市立新選組のふるさと歴史館館長を経て芸術文化担当として歴史に触れる毎日の生活を送っている村瀬彰吾のブログへようこそ!
    日野市在住。2006年に小説「人間 土方歳三」を出版しました。小説の詳しい情報や通販はH Pに。
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