村瀬彰吾がつづる新選組話題を含む日記&エッセイ。

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災害の大きさが想定外なら、歳三も想定外だ

すってん~最終話をUPしました。

この短編は、掲載に思いのほか時間がかかってしまった。
昨年の12月に第1回を掲載したのに、4回目の今回はもう5月である。

前回(第三号)が3月の8日だったから、11日の災害のあと、その後はすべてが"想定外”のことで、何が起こっても仕様がないほどの状況が続いてきた。
そして、今月の初めに栗塚さんが来てくれて、大きなイベントごとがあったので、すっかり『すってん~~』が遠のいてしまった。

中には、首を長くしてお待ちの方もいらしたので、早速載せるが、この連載、振り返ってみるとやはり、歳蔵という人物の想定外な側面が浮き彫りになっている。
吉原一の花魁で最高位に君臨していた高尾太夫に面会さえ許されないのに、ろくに金も持っていない歳三が、山内容堂を尻目に恋人にまで上り詰めて行く。

自分が理想とし、追い求めるものを手に入れるまでは、とてつもない想定外な発想が出来る彼は、剣の道ばかりでなく大砲を使った近代戦にまでその能力を応用した。

いや、そうではないのだ。
彼の本当に賞賛されるべきは、別にある。
京都で、新選組という組織をつくり、維持し、発展させ、幕府直参まで実現させてしまった軍団のナンバー2としての能力だったと思う。
とてつもないことを、やってのけた。

しかし、実は、新選組という軍隊は、その設立当初より大きな矛盾を抱えていたし、時代に逆行していたともいえる。
だから、何度か言い訳の出来ない内部粛清を繰り返した。問い詰められても、説明がつかないことも多々あった。
逆らえば、命がなくなる組織であった。
そのような恐怖も必要であった。

山南敬助を葬った辺りから、隊士達の気持ちは、土方から伊東甲子太郎に傾いてゆく。
沖田総司も、さすがに気遣って、「土方さん、少し自重された方がーーー」と諫言するほどであった。

土方歳三は、その伊東も殺ったし、とうとう藤堂まで殺してしまった。
そのつけが、近藤への狙撃という形で終焉をむかえる。また、その時が徳川幕府の最後でもあった。

だが、土方歳三は、常に前へ前へと進んだ。
決して、後ろは振り向かなかった。
江戸へ帰ってから勝沼でも負け、流山でも駄目だった。
近藤は、ここで諦めるが、土方歳三は北へ向かった。
"諦めない”

否、そうしか、彼は生きられなかったのである。
もうこの時、故郷はなかった。
決して暖かくはなかったのである。
彼ばかりにではなく、新選組に対しても。
土方歳三の戦闘の終焉は、彼自身の終焉を意味していた。
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村瀬執筆 時代小説
プロフィール

村瀬彰吾

  • Author:村瀬彰吾
  • 2004年大河ドラマ「新選組!」の決定以来、新選組特命主幹、日野市立新選組のふるさと歴史館館長を経て芸術文化担当として歴史に触れる毎日の生活を送っている村瀬彰吾のブログへようこそ!
    日野市在住。2006年に小説「人間 土方歳三」を出版しました。小説の詳しい情報や通販はH Pに。
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