村瀬彰吾がつづる新選組話題を含む日記&エッセイ。

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大河ドラマの主人公は、僕なら、兄の山本覚馬にするのだが―――

先日、吉祥寺駅のホームで、ぼんやり、KIOSKを見ていたら、
日刊Gというタブロイド判の夕刊紙の中刷り広告に、NHKの大河ドラマの視聴率がいよいよ10%を割りそうだと出ていた。

勿論、すぐ買ってそのページを開いた。
すると、同時間帯のテレビTにも視聴率では、負けてしまっているということだった。

へ~え、あの人気番組がそれ程―――。
でも、人気があったのは昔のことで、紅白と同じで、長い凋落傾向は変わらない。

今、僕が担当している講座でも、
会津の文久2年ごろから、つまり京都守護職を引き受けたあたりから話を始めたのだが、したくても、山本八重のお話は殆どできなかった。
つまり、
幕末のころは、まだ、八重は会津に住む普通の女の子だったわけで、多少、鉄砲に関心がある程度で、取り立てて変わったことのない人だった。
活躍は、明治に入ってからである。
だから話しても、おもしろくないのである。

でも、NHKは、主人公だから描かないわけにはいかない。
でも、これと言って面白エピソードもないのである。
だから、他愛のない日常を描いている。
今回も、子供が行方不明になった設定で始まっていた。
なんだか、となりのトトロのメイちゃんが行方不明になったパクリみたいに思えた。
あまりに、くだらないので、見るの止めた。

それなら、韓国ドラマを見ていた方が、よほど面白い。

そこへ行くと、兄の山本覚馬は、主人公にして十分面白い人物なのだが、主役とはならなかった。
確かに、山本覚馬と言っても、一般的には知られていないし、視聴率は取れないかもしれない。
でも、脚本次第だと思う。
あと、話の運びやエピソードの面白さで、徐々に人気は出ると思うのだが、あのまま、八重をどう描いていくのか、やや心配である。

こうまで、僕が山本覚馬を取り上げるからには、その理由を言わなければいけない。

僕が最初に山本覚馬という人物を知ったのは、土方歳三の勝海舟宛の手紙でである。

歳三は、元治元年9月16日付で、海舟宛に手紙をしたためている。
でも、これは、どういう理由かはわからないが、代筆で、明らかに歳三の筆跡ではない。

手紙ーー海舟

佐久間象山という幕末時に活躍した洋学者が、この年、7月11日に京都の高瀬川の近辺で暗殺された。
犯人は、あの、るろうに剣心のモデルになったといわれる川上彦斎である。
でも、その時点では、誰が犯人だか判明していなかった。
長州あたりの仕業だと思われていたのかもしれない。

だから、
象山の息子恪次郎は、名を三浦敬之助と変えて仇討のため、新選組に入隊した。
この斡旋をしたのが、山本覚馬であった。

歳三の手紙の本文にこうある。

――――、
  御甥三浦敬之助子、会津藩山本覚馬と申す仁より頼まれ、手前局中に引き受け、亡佐久間氏の仇 種々配慮探索のところ、この日承知つかまつり候は、すべて国賊長士の作業に候。
――――、
  亡父の仇 国家のために候えば文武研究し、我輩とともに尽力しかるべくと存じ、補育ほかならずまかりあり候あいだ、決してご心労なきよう頼み奉り候。
――――。

しかし、何故、歳三が海舟宛にこんな文を書いたのか。
それは、海舟の実の妹、順が象山の後妻に入っていたからであった。
順にしてみれば、夫が殺され、実の子が仇を討とうとしているのだが、それは、順の子ではなく妾の子であった。
それでも、順は義母に当たり、海舟は一応伯父にあたる。

だから、
歳三は、海舟宛に、「お預かりした」と書いたのである。

だが、何故、ここに仲介役として山本覚馬が登場するのか。
それは、山本覚馬が象山塾の門下生であったからであり、同僚や尊敬する先輩に吉田松陰や勝海舟、横井小楠などがいた。

崇拝してやまない象山先生が暗殺されたのだから、山本覚馬が仇討を手助けする気持ちになったのはやむを得ないか。
でも、象山の息子を仇討のために、新選組に入隊させる斡旋をしたという事実は面白い。
ドラマで描くきれいごとばかりではない、ということか。

これも、むしろ、ドラマで扱った方が逆に面白いと思うが。
れっきとした史実なんだし。

ついでだが、
この頃、敬之助は義母の順に手紙を出している。(元治元年9月12日付)

 近藤先生に、助役土方年三と申す人、至ごくしんせつにいたしくれ申し候まま、決してご心配下さるマジく候。

そして、海舟は慶応2年7月5日付の日記に次の一節を記している。

 近藤勇、土方歳三へ五百疋、山本覚馬へ五百疋。佐久間恪次郎、世話いたし呉候為、挨拶として遣わす。

僕が、山本覚馬を推す理由は他にもあるが、長くなるので、次回に回す。

つづく

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村瀬執筆 時代小説
プロフィール

村瀬彰吾

  • Author:村瀬彰吾
  • 2004年大河ドラマ「新選組!」の決定以来、新選組特命主幹、日野市立新選組のふるさと歴史館館長を経て芸術文化担当として歴史に触れる毎日の生活を送っている村瀬彰吾のブログへようこそ!
    日野市在住。2006年に小説「人間 土方歳三」を出版しました。小説の詳しい情報や通販はH Pに。
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