村瀬彰吾がつづる新選組話題を含む日記&エッセイ。

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五平新田金子家ご当主のご厚意

4月26日(土)、“新選組村瀬塾”が流山、五平新田、板橋のウォーキングを行なった。


慶応4年4月3日、近藤さんが自首をした流山から、その前に屯集していた五平新田に戻る形でツアーを行なったのだが、綾瀬駅を降りて金子家に到着して、珍事が起きた。

ここ、金子家は、甲陽鎮撫隊が敗走して八王子で解散した後、近藤と土方が先頭に立って集合した名主の屋敷である。おそらく3月13日ごろであったはずだ。

僕らが立派な門に到着し、立ててある表札を眺めていると、ご当主の奥様がちょうど帰宅された。この方が、幕末時の主、金子健十郎氏の直系の子孫である。
この人とは、僕は面識がある。
もう10年も前になるかなあ。日野の土方歳三資料館で、随分と長くお話させていただいたことがあった。
その時の写真が出てきた。

3nin_20140529165611630.jpg

真ん中が金子さんで、左が僕、右が綾瀬でウナギ屋さんを経営している増田さんである。

しばらく、帰宅した奥様と昔話をしていたら、ご主人も加わってくれた。そしたら、中へ入って見学してもよいということになったのだ。
庭に入るだけでも幸運で、随分と運の良いことだと感激したのだが、さらに、近藤、土方が腰かけたといわれる縁側の式台の石から家の中へ入ってもよいと、案内してくれた。

金子家ーー2

220.jpg

211.jpg

近藤、土方が金子家に入ったその後、徐々に隊士たちが集まり、とうとう200人を超える人数になった。
だが、いくら、3000坪の屋敷であったとはいえ、屋敷の中に、これだけの人数を収容しきれるものではない。近所の寺などに、分散して寝泊まりすることになったのだが、新選組の幹部たちは、壬生の八木家の時と同じく、この家の一等良い部屋に居座っていた。

おまけに、勝手に大工を入れて、風呂場などの改修を始めたというから、金子家にとっては結構な迷惑だったであろう。
その上、寝具や日用品、三度の食事まですべてを用意させられたのであるから、かなり焦燥したに違いない。
中には、おかずの味付けまで注文した隊士もいたというから、たまったものではない。

しかし、こうした風評を外に、現在のご当主は新選組に対する批判は少ない。
新選組がここを引き払う際、近藤もさすがに恐縮して二千疋(約5両)の金を置いて行ったというが、そんなものじゃ焼け石に水である。
でも、ご主人は言う。
「あの時代、官軍も徳川脱走軍も、国のために、必死に戦っていたんですから、どっちがいい悪いとは言えませんね」と、冷静に振り返っておられた。

ともすると、
僕らのような新選組ツアーなり、ウォーキングなりで、個人の家を訪れると迷惑がられることが多いが、金子家の太っ腹の対応ぶりには頭が下がる思いであった。

その後は、金子家のすぐ横にある『綾瀬川』に足を向けたのだが、今は高速道路が上空に走ってしまっているし、護岸はコンクリで固められているしで、まるで昔の面影はない。

ここの堤で、僕は、近藤と土方が最期の別れの会話を交わした情景を描いたのだが(本文111P)、もう終いだと殆んどあきらめていた近藤と、まだまだ意気盛んな土方歳三との対比を映してみたのだった。

この時とその後の流山では、土方歳三は必死に近藤の切腹・自首を止めにかかった。
二人の、生き方の違いが浮き彫りになった場面でもあった。

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村瀬執筆 時代小説
プロフィール

村瀬彰吾

  • Author:村瀬彰吾
  • 2004年大河ドラマ「新選組!」の決定以来、新選組特命主幹、日野市立新選組のふるさと歴史館館長を経て芸術文化担当として歴史に触れる毎日の生活を送っている村瀬彰吾のブログへようこそ!
    日野市在住。2006年に小説「人間 土方歳三」を出版しました。小説の詳しい情報や通販はH Pに。
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