村瀬彰吾がつづる新選組話題を含む日記&エッセイ。

衆議院の解散と大政奉還

本日、衆議院の解散があったが、『ガリレオ解散』とでも言うのか。だが、この解散、どこか、あの慶喜の大政奉還と似ていないか。

慶応3年10月14日、徳川の15代将軍慶喜は京都二条城に各藩の代表者を集めて、大政を奉還すると発表した。
260年以上、政を行なってきた徳川氏が、政治の実権を朝廷にお返しするというのである。
大変な決断である。
慶喜は後年、
「徳川家康によって始められた幕府を、慶喜でどのように終わらせるか、そのことばかりを考えていた」と、
述解していたそうだが、嘘っぽく思える。

慶喜という人は、実は、政権にものすごく執着、未練のあった人で、陰ではいろいろな仕掛けをして、引き続き政権を維持するための工作を行なっていた。

だが、そうはいっても、あれだけの長期間政権の座にあり、誰も崩壊するなどと想像だにできない幕府機構を投げ出したのだから、すごい決断であったことには違いない。
当時は、そのようなことを考える、口にするだけでも、「獄門」に値するほどのありえない話であったはずだから、天地がひっくり返るほどの出来事であった。

坂本龍馬はその朗報を聞いて落涙し、お城に向けてお辞儀をしたそうだ。
「良くぞ、決断なされた」と。
その通りであったに違いない。
多くの人は、平和主義者の龍馬が「これで、戦争しないで革命が出来る」と喜んだと評しているが、僕はそうでないと思っている。
恐ろしいほど長かった徳川政権を、良くぞ投げ出してくれたというその勇気、英断に対して涙を流したのであって、「徳川を倒し、封建社会を終焉させる」という考えは変わっていなかったと思いたい。
だから、その後も龍馬は、相変わらず幕府の役人から命を狙われていた(新選組もか)。
このときには、近藤は土佐の後藤象二郎に心酔していたはずだから、新選組は龍馬の命を狙ってはいなかったかもしれない。
ここはなんとも、難しい。

薩摩や長州にしては、坂本は同盟の立役者であり恩人である。来るべく新政権には欠かせない人物として、西郷はリストアップしていたくらいだ。
身柄を匿っても、その命を狙うなぞありえないと僕は思い続けているのだが、暗殺犯「薩摩説」はいまだ生きている。

話がそれてしまった。
慶喜の決断からすれば、自民党の60年間の政権なぞ、「へ」のようなものに思える。
だって、小泉さんが就任する前に、「自民党をぶっ壊す」といって人気を博して、この4年間一時は80%を越える支持率で君臨してきたのではなかったか。
日本の有権者は、ぶっ壊しに期待して投票してきた。小泉さんは自民党の最後のカードであって、みんなそれに期待したのだ。
4年前の時点で、小泉の後にはもう、誰もいないと、彼に期待した。
僕は、そう記憶しているが。

そして、今日ぶっ壊した。
いや、壊したのではなくて、ただ解散しただけだから、選挙してうまく行けば、もう一回権力の座にという魂胆だ。

慶喜にしても、小泉にしても、再び権力の座につきたいという意欲、未練を感じてしまう。
なんにしても、一番困っているのは、権力の周りで甘い汁を吸ってきた取り巻き連中であって、『この世の春の終わり』を感じているのではないか。

森前首相が言った。
「野に下る(野党)ということが、どれほど辛いことか」と。
名言である。
あの方たちの本音を最もストレートに言い表している。
政権の座から、一大名に成り下がるのである。
徳川は明治になって、70万石にまで減らされてしまった。
それでも残っただけいい。
慶喜の首が飛んでいてもおかしくなかったのだから、お家断絶まで行かなかっただけでもよしとするべきか。

森さんにしては、野党になることが我慢がならないのである。
国民のための政治ではなくて、自民党や派閥内の権力闘争にすべてが集約されている。
国民もみんな知っている。
それが、堂々と言えてしまう。
だから、この1週間、懸命に改革賛成に廻るように引き止め工作を行なってきた。
だが、それもむなしかった。
本日の参議院本会議で、反対票のほうが多かった。

今日の出来事は、歴史的に大変意味のある、転換点だったように感じるが。
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おいおい分裂っておまいらが分裂かよ~。相変わらずきっちりオトしてくれるよなw
村瀬執筆 時代小説
プロフィール

村瀬彰吾

  • Author:村瀬彰吾
  • 2004年大河ドラマ「新選組!」の決定以来、新選組特命主幹、日野市立新選組のふるさと歴史館館長を経て芸術文化担当として歴史に触れる毎日の生活を送っている村瀬彰吾のブログへようこそ!
    日野市在住。2006年に小説「人間 土方歳三」を出版しました。小説の詳しい情報や通販はH Pに。
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